江戸東京フォト散歩4 初午祭の王子を訪ねる
2023年 02月 11日
2月の広重「名所江戸百景」巡りは
初午祭の王子と重なった。
今回は王子周辺で描かれた
6枚の絵の場所を訪ねるコース。
王子駅をスタートして、
最初の目的地「装束稲荷神社」へ。
町は祭り祭りムードで賑わっている。
1枚目の『王子装束ゑの木大晦日の狐火』
を掲げて説明する講師の声が
周辺の喧騒で届かない。
お神酒ならぬ甘酒の振る舞い酒があった。
ご利益がありますようにと
祈念していただいた。
祭の世話人による、
即席の踊りの講習が始まった。
面白いシーンに遭遇し
夢中でシャッターを切った。
大みそかに装束稲荷神社から王子神社まで
「狐の行列」がおこなわれる。
それに倣って「王子稲荷神社」に向かう。
途中から神社まで歩行者天国
左右に露店がならび大勢の人波
神社にたどり着くのは容易ではない。
長々と続いていた。
我々は、失礼して横の王子稲荷の坂から
南側の鳥居をくぐり境内に入った。
狐踊りが催されていた。
「子きつね踊り」の可愛らしさに
思わず興奮してシャッターを切っていた。
2月の午の日に「凧市」がおこなわれる。
凧は風を切って上空に上ることから、
火事の原因となる風を抑えるとして
「火防(ひぶせ)の凧」と呼ばれている。
奴凧が境内で売られていたので、
一番小さい凧を買った。
ここでは2枚目の絵『王子稲荷の杜』が
描かれた場所で講師の説明があるのだが
狭い境内の大ぜいの人出で
それどころではなかった。
初午祭で賑わっている境内を後にして
隣にある「名主の滝公園」に向かった。
広重の絵で滝が描かれているように
「王子七滝」呼ばれる滝があったが、
唯一残ったのが「名主の滝」。
男滝のほか3つの滝があるが
現在は男滝だけしか流れていなかった。
ここを後にして、「王子神社」を経て
金輪寺の阿弥陀堂へ。
ここは、『王子不動の滝』があった場所
(正受院と北区役所滝野川分室の間)
の対岸で、よく見渡せる。
しかし、今はその面影は全くない。
石神井川沿いに出て、
4枚目の『王子瀧の川』の対岸に出た。
こちらは地形に面影が残っていた。
石神井川の橋を渡り
『王子瀧の川』の崖上に描かれたお寺
金剛寺へ向かった。
このお寺は別名紅葉寺と言われている。
それは、徳川吉宗の命で
このあたり一帯にカエデを植樹した
ことに由来するそうだ。
先ほど渡った橋も「紅葉橋」だった。
石神井川沿いを王子駅方面に戻りながら
今度は「正受院」に立ち寄る。
正受院本堂裏の石神井川の岸に
不動の滝があったあったが、
全くその面影は残ていない。
コースもいよいよ終盤。5枚目の絵
『王子音無川堰たい世俗大瀧ト唱』の場所
音無川親水公園に着いた。
昔ここに堰があったが、
水は飛鳥山の下を流れるコースに変わり、
音無川親水公園ができた。
「ここでは、光と影、
特に公園の岩などの影をうまく捉えて」と
講師のアドバイスがあり
暫しの、休憩と撮影タイム。
今日最後の絵は『飛鳥山北の眺望』。
北側を一望できる展望台周辺は
工事のため立ち入り禁止。
残念だが、近くの梢の間から眺める。
一望には程遠かった。
今回は、広重の絵が6枚あり
王子・石神井川(滝野川)沿いに
集中していたのだが
歩くには距離が少し長かった。
今回の広重「名所江戸百景」の絵と
現在を写した講師の写真とコースは
『写真サークル江戸東京散歩』のHP
「コース14 王子」に掲載されています。
https://edotokyo.jimdofree.com/
3月はお休みで、
4月から第4期(全10回)の講座が
始まります。
詳細は同上のHPを参照してください。