東京鉄道遺産30 都電荒川線併用軌道区間
2018年 10月 20日
「東京鉄道遺産100」(雑誌「東京人」2012年3月号特集記事)の「車窓・沿線風景」の部で、都電荒川線の併用軌道区間が認定されている。
路面電車と言いつつも、都電荒川線は道路との併用軌道区間は、飛鳥山停留場から王子駅前停留場までの区間などごく一部しかない。
◎ 飛鳥山停留場・王子駅前停留場間
写真は、坂道を下る三ノ輪橋行きの電車、背後はあすかパークレール「アスカルゴ」。
アルカルゴは、東京都北区が設置したモノレールで、「公園入り口」駅と「山頂」駅の高低差18mを結ぶ無料のモノレール。車両の外観がカタツムリに似ていることからつけられた愛称。
上り坂のほうで、車が軌道敷き内を走っているのをよく見かける。
以上が飛鳥山停留場から王子駅前停留所間の併用軌道区間でした。
◎ 小台停留場・熊野前停留場間
上写真は小台停車場付近、架線柱は軌道敷き中央に1本立っている。
この区間は、都市計画道路の整備にあわせて、線路内に車が侵入しないように軌道と道路の間に境界ブロックを設置したセンターリザベーションの区間になった。
この区間も軌道と車道の間には境界ブロックがあり、車が侵入できない。
しかし、架線柱はセンターの1本ではなく、両サイドの歩道沿いに立っている。
小台・熊野前停車場間は、軌道と道路の境界にブロックがあり車は侵入できないが、道路と重複する併用軌道区間に該当するという。
しかし、車道と区分されていない併用軌道区間は、大塚駅付近にあるごく短い区間を除き、現在では飛鳥山・王子駅前停車場間のみと言っていいだろう。
都電最盛期は最大41路線あったが、現在はこの荒川線の1路線のみとなった。
荒川線は、全線がほぼ専用軌道のため、現在まで生き残っているのではないかと思われる。
by ken201407
| 2018-10-20 10:00
| 東京鉄道遺産