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東京鉄道遺産25 北王子支線(貨物線)

 平成26年(2014)3月14日の運転を最後に、この線区は廃止(同年7月1日)された。
 それから4年半の歳月がたっている。
 線路跡が残っているのか、心配しながら現地を訪ねた。

 ここは、JR王子駅から分岐する北王子支線(貨物線)があった。
 そして、「東京鉄道遺産100」(雑誌「東京人」2012年3月号特集記事)の現役専用線で認定されていた。
 認定された時点では、現役でコンテナ貨物列車が運転されていたが、その2年後に廃止されている。

 王子駅から新幹線の高架下を通り、約1km先の北王子貨物駅まで伸びていた。
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 現在もレールは敷かれたまま残っていた。しかし、線路脇から伸びた雑草がレールを覆っている。

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 途中の踏切は、線路内に入れないようになっているが、レールや警報器はそのままだ。

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 踏切警報器には、使用停止のためのビニールの覆いはしてあったが、今は破れ、覆いの残存が垂れ下がっている状態だった。

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 途中の踏切で、道幅が一番広い踏切。
 上に取り付けられた「踏切」と書かれた表示板はそのままだ。
 踏切の傍で見ていると、一旦停止する車はいなかった。通り慣れた車だろうか。

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 踏切傍の線路わきには、遮断桿が放置されたままだった。

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 踏切の奥正面のマンションが、北王子貨物駅があった場所になる。
 正確には、日本製紙物流の北王子倉庫があったところで、北王子貨物駅はその倉庫の西端にあった。

 この貨物支線の前身は王子製紙の専用鉄道だったが、陸軍造兵廠が近くにあり弾薬輸送等のために国有化された。
 国鉄の分割民営化後は、JR貨物の路線として、日本製紙関連の貨物を輸送していた。

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 北王子貨物駅側から見た貨物支線。
 手前は、マンションの駐車場につづく敷地だが、路面にレールが残されている。
 写真左端は、王子4丁目公園でこの付近で北王子貨物駅への線路と、陸軍造兵廠へ至る線路が分岐していたという。

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 日本製紙倉庫の入り口手前にあった踏切。
 大きな木から正面の建物(マンション)が駅構内になり、マンションの左端付近が構内に入る線路が伸びていた。

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 左側の樹木が、駅構内西側境に植えられていた桜の木で、歩道から建物側が構内の線路が幾本も敷かれていた。
 
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 写真中央のグリーンベルトが貨物支線跡で、街を分断しているように見える。
 これから、どのように開発し利用されるのか、遺産として何か残されるのか気になるところだ。

 北王子貨物支線の最終列車運転の様子が、YouTubeでいくつかの動画がアップされている。興味のある方はご覧になると、当時の様子がよくわかります。




by ken201407 | 2018-09-21 11:31 | 東京鉄道遺産

徒然にデジカメで撮った写真を掲載します。


by ken201407
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